青春の期限は3年?ーMINT mate box解散ー
MINT mate box 解散
昨日8月27日MINT mate boxが解散することが発表された。
MINT mate boxは、mahocato(Vo./Gt.)、やすだちひろ(Ba.)、KJ(Gt.)によるスリーピースバンド。プロデューサーは元ふぇのたすのヤマモトショウ。
「青春」をテーマに甘酸っぱいきょくをロックサウンドでかつポップに届けていた。
やすだちひろがデザイナーであるということもあり、バンドグッズが普段使いできるお洒落なものであった。
MINT mate boxを代表する「青春」ソング
MINT mate boxの中で「青春」の甘酸っぱさを一番感じられるのが、『メイクキュート』だ。
好きな人のデート前に自分のオシャレをチェックしたり待ち合わせの時間を細かく確認してしまったり、
はたまたお別れの時間が近づき後どれくらいいれるのかを考えたりと相手のことを純粋にグルグルと必要以上に考えてしまうことを歌う。
大人になるというのは経験を積む事である。
だが、この経験というのはもちろん先読みができるようになってリスク回避になることが多いが厄介なこともある。
それは物事をパターン化してしまうことだ。
普通の大人ななら待ち合わせの時間に遅れることがなければ、今の時代遅れるなら連絡来るだろうと。
帰りの時間だって、目処はつくし何時に帰らないといけないかは言わなくても分かるようになる。
しかし、「青春」にはパターンがない。
正確にはパターンを知らないということであり、かつパターンがあったとしてもパターンを見落とすということである。
「青春」とはパターンを見落とし、相手が来る事は願いながらも不安が大きくなり、相手と出会ってしまえば家に帰らなくてはいけないと分かりながらも一緒にいたいのである。
彼らは今を所謂「青春」として過ごしているわけではないので、「青春」を俯瞰してみた曲『青春っていつもなにかがたりない』という曲もおもしろい曲である。
若くないMINT mate boxだから伝えられたこと
彼らも解散に寄せてのメッセージで述べているが20代半ばから始めた決して若いバンドではなかった。
しかし、それでも3年間やり遂げた事は何かを始めるのに遅くはないということを彼らの活動から感じることができる。
そして、彼らのテーマは「青春」。何かを始める初期衝動とがむしゃらに進んでいく姿は誰であっても青春になる。
青春を中高生の期間と定義することが多い中、自らのやりたいことをやるというのは「青春」であると「青春」を歌ったMINT mate boxが教えてくれたことだ。
「青春」の終わりに
MINT mate boxは9月にthe peggiesとのツーマンツアー、10月20日の解散ライブで活動を終える。
「青春」を歌ってきたバンドが解散するというのはMINT mate boxのファンにとっても一種の「青春」の終わりなのかもしれないし、
この「青春」が奇しくも三年で終わるというのは望んではいなかったがどこか「青春」の1ページとしてはピッタリな期間だったのかもしれない。
MINT mate boxが解散してもメンバーそれぞれ音楽活動を続けるという。
「青春」を3年間のものとするならば卒業し、新たな門出と思えばポジティブな事である。メンバーそれぞれのこれからの活躍に期待したい。
もちろん、もっとやって欲しいという気持ちで今は溢れているやっぱり『青春はいつも何かがたりない』のかもしれない。