FILTERらしさを吐き出し、新たな挑戦を吸い込んだ『Our Breathing』
FILTERとは
FILTERはフェスティバルサウンドが魅力的な柏市出身の男女混成5人組バンド。
代表曲「Last Dance」をはじめとしライブを通してシンガロングで一体になるのが気持ちよく多幸感になれるのが彼らである。
ライブではモッシュやダイブも起こるが、多幸感に包まれたその空間にはお互いへの尊重がありイヤな気持ちになるものはいない。
2nd Mini Album『Our Breathing』をリリース
FILTERが2nd Mini Album『Our Breathing』を9月4日にリリースした。
前作『euphoria』は、文字通り多幸感に溢れた、自らの良さを最大限に濃縮した最高傑作であった。
前作が最高傑作であったため、今作『Our Breathing』ではどのような表現を見せてくるのか楽しみな一枚である。
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『Our Breathing』レビュー
はじめの二曲は、前作から引き継ぐように彼らの持ち味であるフェスティバルサウンドで楽しませてくれる。
しかし、3曲目以降彼らの新しい一面が次々と出てくる。
3曲目の「Rumba」。文字通りルンバを基調としているがホーンを取り入れたり、サンバのようなダイナミズさがあったりとFILTERなりの解釈が付け加えられ大勢で踊り明かしたくなるような曲となっている。
4曲目からはBPMを落とした曲が並ぶ。
4曲目「Friend Like Me」ではクラップし横揺れしながらゆっくり踊りたくなり、5曲目「All Night Long」はFILTERでは珍しいオール日本語詞で曲調はポップでかなり驚いた。
ラストソング「Stand By Me」は、歌モノであり聴かせることに重きが置かれ、歌詞も考えさせられるものになっている。
これらの楽曲、全てにFILTERらしさが詰まっているのが彼らのすごさである。
かなり曲の振り幅があり、これらの曲のルーツや思惑について興味がわく。
もしかしたらタイトルの「Our Breathing」のように一呼吸ついた上でFILTERのやりたい曲だったのだろうか?
今作発表に際して発表された豊方亮太(Gt/Vo)のコメントでは「ツアー中見知らぬ誰かがライブを見て熱狂している、泣いている。そんな場面を何度も見てきた。」というものがあった。この見知らぬ誰かというのを更に広げたいという想いから、幅広い楽曲に繋がったのかもしれない。
おわりに
ライブが気持ちいいバンドだからこそ、本作3曲目以降のFILTERとしての挑戦曲が、ライブで過去の曲とどのように相互作用を起こすのだろうか。
そして次作以降どういった方向に進んでいくのかとても楽しみだ。
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