新譜を聴くときはいつだってデート気分!!
クリープハイプの新譜を聴く前は、デートの前の日のような不安と楽しさが入り混じった気持ちでドキドキする。
それはちょっとした遠距離恋愛。今回の場合は前作から半年。
好きだったクリープハイプは、変わっていないよね?でも半年も経てば少しは変わってたっておかしくないか?だけど、好きだったクリープハイプがそこにいて欲しいし、まだ好きでいて欲しいな、なんて。そんな気持ちでクリープハイプ作品集『もうすぐ着くから待っててね』を聴き始めた。
今までクリープハイプは、恋人たちの別れた後、恋人たちの別れる直前を描いてきた。
だが今作全体を通して、恋人に逢いたくて逢いたくてでも逢えなくて、楽しかった事を思い出しながら、そして次に逢える事を想像しながら、退屈な日々を乗り越えなくちゃ!という、自らを鼓舞する姿を描く。
もちろん尾崎世界観の曲だから、ただ単に甘酸っぱいだけでない。デートの時にいつも遅刻してきて「もうすぐ着くから待っててね」と、作品集のタイトルのように謝るズボラな恋人への葛藤も映し出す。それがまた現実味が増し、自らに重ねてしまうのではないだろうが。
今回はKANA-BOONの谷口鮪をゲストボーカルに向かいれた曲“陽”。今までBaの長谷川カオナシとのツインボーカルはあったもののクリープハイプの曲として、メンバー以外がボーカルを務めるのは初めてだ。このことによって、もちろん男性ボーカルであるもののどこか恋人同士の掛け合いのように聴こえてくるのがおもしろい。(もし女性とコラボしてもおもしろいと思うがファンはどう思うのかを考えると…)
聴き終わって、半年前よりもクリープハイプを好きになっていた。もちろん変化もあったけど、ポジティブな新しい一面が見えて、より好きになった。待った甲斐があったな。でも今度はフルアルバムを聴きたいなともよくばってしまう。
どんなに仲がよくわかりあっていると思っていたとしても、時間が経つにつれて嫌なところも見えてきて嫌いになることもあるけれど、それでも今は楽しかったデートの帰り道のように多幸感に包まれています。また次が早くきますように。
作品集『もうすぐ着くから待っててね』
1. ただ
2. 陽
3. は?
4. 校庭の隅に二人、風が吹いて今なら言えるかな
5. 陽 クリープハイプ×谷口鮪 (KANA-BOON)
MV :「ただ」
クリープハイプ:HP